火災保険の保険金で修理しないってアリ！？本当のところを徹底解説します！

この記事では、火災保険で給付された保険金を、原因となった家屋等の損傷の修理に用いないことに問題があるのかどうかを解説しています。
そして、保険金を修理に充てなかった場合や、修理そのものを行わなかった場合に想定されるデメリットについて説明しています。給付された保険金と実際の修繕作業への支出に関連して何らかのお悩みをお持ちの方にとって役立てば幸いです。

火災保険の保険金の用途に制限はあるのか

災害や火災の発生などによって建物や家財に損害が生じた場合に火災保険を利用して給付された保険金について、これを建物などの修繕や家財の新規購入以外の使い道に使うことは可能なのか、あるいは許されるのか疑問に思うことがあるかもしれません。実際のところ、火災保険の保険金には何らかの用途制限があるのでしょうか。

保険という商品の性質上、用途制限はない

保険という商品の基本構造は、被保険者（契約者）が保険料を支払う代わりに、保険契約で定められた特定の条件が実現した場合に、所定の金額の保険金が支払われるという極めてシンプルなものです。
そこには、支払われた保険金を何の費用に充てなければならないなど、用途を制限する法令や契約上の規制はありません。
このことは、生命保険から支払われた保険金を何に使っても問題がないことと同じことです。

したがって、火災保険で給付された保険金を修理に用いずに、旅行へ出掛ける費用に充てようと、債務の支払いに充当しようと、受け取ったお金を使う対象は自由です。

※ もっとも、何らかの費用に充てる金銭を得ることを目的として、発生してもいない損害の虚偽申告を行って保険金を請求することは詐欺に該当します。

見積書の意味合い

損害箇所の修理に必要となる費用の見積書が保険金請求手続の資料として求められることに着目して、給付された保険金は必ず修理費用に充てなければならないという誤った知識が広まっている可能性があります。

とはいえ、見積書は保険金請求手続きにおいて欠くことのできない書類です。損害の現状を調査して費用を積算した見積書、そして見積書に附属している、損害母署や損害理由の詳細が記載された損害明細書は、発生した損害額を保険会社が特定し、保険金額の査定を行うための基礎的資料として大切なものです。

また、大多数の被保険者（契約者）の方は、給付された保険金を利用して損害箇所の修理を行いますので、再び見積もりを取得する二度手間を避けることもできます。

このように、給付後の保険金の用途と関係なく、見積資料は必要かつ重要なものなのです。

保険金を修理費用に充てないデメリット

受け取った保険金を修理以外に使った場合、修理費用は当然のことながら自分で捻出しなければならなくなります。

修理せずにしておいた場合に起こり得るデメリット・問題

修理を行わないと、修理の必要な箇所がそのまま壊れたままになる不便（例：雨漏りしたまま）はもちろんのこと、損傷箇所から建物の劣化が広がっていく大きなデメリットがあります

さらに、支給された保険金を修理に充てなかったことは、被保険者側の重大な過失と見なされるため、再び同じ箇所に損害が生じても、火災保険の適用対象外となり、補償を受けられなくなります。

また、前述のとおり、修理しなかった箇所から建物の損傷が広がったり発生したりすることがありますが、その場合には、修理を行わなかった箇所とは別の箇所の損害に関する保険金請求手続において、受給した保険金で損傷箇所を修理しなかったことが非常に不利な事情として考慮され、保険金が支払われないというトラブルも起こり得ます。

これらのことを勘案すると、給付された保険金を修理に用いずに別の用途に流用することは積極的にお勧めできることではありません。仮に何らかの事情があったとしても、建物の耐久性を維持できるだけの最低限の修理を実施しておくべきです。

火災保険申請代行サービス業者に依頼した際の保険金の用途

一部のメディアでは、火災保険申請代行サービス業者に依頼して給付を受けた保険金は、当該業者が指定する修繕業者やリフォーム会社が行う修理費用に使わなければならないという何の根拠にも基づかない悪意に満ちた情報が散見されますが、これは誤りです。

これは、一部のリフォーム業者等が、工事契約を取るために「火災保険を利用すれば無料で施工できる」などという謳い文句を用いながら、申し訳程度に行う火災保険申請代行サービス業務とを抱き合わせ販売するケースに見られる特徴です。工事契約と申請代行サービス契約とを同時に締結する際に、給付された保険金は必ず工事代金として使わなければならないと定める悪質な手口が横行しているのです。

一般に、工事契約とは関係なく火災保険申請代行サービスを提供している業者は、費用として成功報酬制を採用しており、費用部分以外の保険金の使い道はご依頼者様の全くの自由です。

このような意味においても、火災保険申請代行サービス業者依頼する際には、信頼できる優良業者を探す必要があります。優良な業者を見極めるためには、いくつもある火災保険震災代行サービス業者を比較する必要があります。比較するに当たっては、きちんと正確で詳細な情報が掲載された口コミサイトがとても便利です。

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